◎ 多焦点老眼鏡にはコツがいる
老視は老眼ともいわれ、加齢により水晶体の弾力性が弱くなり、近くを見るときの調節がうまくできなくなることです。つまり、老化現象であり、防ぐことはできません。 40代半ばごろから始まり、薄暗い所で本や新聞が読みにくくなったり、近いところの物を見ると目が疲れやすくなるなどの症状が現れます。
矯正用の眼鏡には、手元だけがよく見える単焦点レンズのものと、手元から遠くまで見える多焦点レンズがあります。見栄えの良さや、かけはずしの手間が省けることなどから最近ではレンズの境目のない多焦点レンズを使った老眼鏡の人気が高くなっています。
しかし、多焦点の老眼鏡を持っている人の4分の1は、せっかく作った老眼鏡を使用していないとの報告があります。作ってはみたが、とても使いづらいと訴えて来院する患者さんも多く見受けます。
その理由としては、多焦点の老眼鏡はレンズの下から上へ行くに従い、近くから遠くへと徐々にピントが移るために、ピント合わせには視線や顔の動かし方に多少のコツがいる場合があることにも起因しています。
また、遠近用のほかにも、5㍍ほどまでよく見える中近用は主に家事中心に使う時に、1㍍までの近近用は主にパソコンとデスクワークをする方に適しています。使用される方の用途に合わせて作られた方がより使いやすい老眼鏡となる場合もあり、特徴や使い方を知った上で使用することが大切です。
老視(眼)は加齢現象で進行します。徐々に度が合わなくなりますので、2年に1度は必ず専門医で検眼することをお勧めします。
(セントラル眼科・渡辺 邦彦院長/行徳新聞20080425号)