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◎ 新型インフルエンザについて
今回は、感染が広がっている新型インフルエンザについてお話します。
新型インフルエンザと季節性インフルエンザの初期の症状は似ているといわれています。症状で判断することは難しく、判定には特殊な検査が必要です。感染した可能性のある人は、保健センターに電話して、最寄りの発熱センターを紹介してもらってください。医療機関へは直接行かず、必ず電話して指示を仰いでください。
新型インフルエンザにかかっている人と接触した場合、感染する確率は、季節型のインフルエンザに比べて、非常に高いと言われています。それは新しいウィルスであるため、誰も体内に抗体を持っていないためです。予防接種も現在のものでは効果がありません。
予防法は、季節性のインフルエンザと同様に、うがい、手洗い、人ごみを避ける、休息を充分にとって体力・免疫力を保つといった標準的なものです。咳エチケットも守りましょう。マスクも100%ではありませんが、予防策のひとつと考えることはできます。
また、言うまでもありませんが、豚肉などからの感染はありません。誤った情報に振り回されず、正しい情報に注意し冷静に行動するようにしましょう。
今回のお話は五月二十六日現在のものです。新型インフルエンザの情報は、国や地方自治体から随時公表されます。状況は日々変わりますし、予想以上の速度での感染も考えられますので、最新の情報に常に注意しましょう。
Q 加齢に伴い膝の関節が痛くなるのはどうしてでしょうか?
そのほとんどが、膝の変形に伴い、関節軟骨がすり減ることが原因です。その結果、関節の動きが滑らかでなくなるため、骨どうしがぶつかりあい、痛みが生じます。さらに関節の炎症が強いと、膝に水がたまることがあります。
よく「膝の水を抜くとくせになるのでは?」と質問を受けることがあります。関節が変形することで炎症を起こし、関節包の中に関節液が異常にたまります。膝の水を抜くことは一概に悪いことではありません。痛みがひどかったり、膝痛の原因を調べるためには必要となります。根本的な原因を解決しなければ、繰り返し水はたまります。水がたまる原因には、変形性膝関節症以外に、関節リウマチ、痛風、偽痛風などがあります。
関節リウマチは、膝だけでなく、手、手首、肘、足関節、首など全身の関節が痛みます。高齢者の病気と思われがちですが、20~30代の人にもよくみられます。初期症状は、朝にこわばりがあります。痛みは左右対称に生じるのが特徴です。
◎ 健康Q&A④
Q 家系に脳梗塞が多く、私も高血圧気味なので、遺伝かな、と心配です。
高血圧は、原因がわからない原発性の高血圧が多いと言われます。家系的に高血圧になりやすい人もいます。高血圧は動脈硬化をひきおこし、脳梗塞の原因の一つになるといわれており、注意が必要です。重症な高血圧の場合は、薬の服用が必要になりますが、軽症であれば、食事や生活習慣を改めることで、改善することが多いと言われています。
貧血かめまいか分からないのですが、よく倒れます。 原因は何であっても、よく倒れるというのは正常ではありません。軽く考えず、医師に相談したほうがよいでしょう。また、低血圧でめまいがすると言う人がいますが、低血圧は一時的なものなら心配ないものがほとんどです。時間を決めて血圧を測り、常に上が100を下回るようなら治療が必要な可能性があります。
Q 健診で尿蛋白が出てしまい心配です・・・
蛋白尿は、腎臓の病気を初期のうちに発見するための重要な項目で、陽性と言われた方は注意が必要です。ただし、運動した後などは異常がなくても陽性の反応がでることもあり、判断は難しいので、定期的に検査することをお勧めします。
Q 主人が尿管結石に。どうして結石はできるの?
尿管結石は、体から出てきた結石の成分を探り、何が結石を作っているのかわかれば予防できる場合もありますが、原因がわからないものが多いです。また、治っても再発する可能性がありますので、定期的に検査を受けたほうがいいでしょう
◎ 痛風の予防と治療
激しい関節の痛みを引き起こす病気の中に痛風があります。痛風は、尿酸が過剰に作られたり、排泄されにくくなることで、血液中に過剰に増加し、激しい痛みを伴う関節炎(=痛風発作)を引き起こします。痛風発作は、鎮痛剤を飲めば、約1週間~10日程度で痛みは軽減します。しかし治療をせず、尿酸値が高い状態を放置すれば、再び発作を繰り返します。そして腎臓障害や腎臓結石といった合併症を引き起こすこともあります。 痛風は生活習慣病です。近年の食生活の欧米化に伴い、痛風患者が若年化しているという報告があります。食生活の改善が生活習慣病を予防する上で大切です。
痛風の患者さんの多くは食事から取るエネルギー量が多い傾向があります。腹八分を心掛け、肥満を改善し、プリン体を多く含む食品の摂取を控えましょう。プリン体は肉や魚介類、アルコールに多く含まれます。イワシ・カツオ・アジ・エビ・カニ・干しシイタケ・煮干しなどに多いといわれています。
治療には、尿酸値を下げる薬と発作時に用いる痛み止めがあります。尿酸値が下がっても、勝手に内服を中止してはいけません。
◎ 検査や健診の結果への対処
Q 心電図検査の結果「心房細動」と診断されました。症状は全く無いのですが、病院に行ったほうがいい?
心房細動は不整脈のひとつです。脈の乱れ方によっては、心臓内に血栓(血の塊)が出来やすいものもあり、血栓が出来ると、脳梗塞が起きやすくなります。かかりつけ医に相談し、定期的に経過を見てもらったほうがいいでしょう。
Q 健診で糖尿病が「要観察」とでました。要観察とはどれくらい悪いの?
糖尿病の場合、正常値を超えてはいるものの、治療までは必要のない人が多くいます。ほとんどが食事や生活習慣の改善で正常値に戻る可能性がありますが、放置すると薬剤による治療が必要となってしまいます。糖尿病は初期には自覚症状がほとんどありません。「要観察」のうちに食事、生活習慣を改善し、必ず定期的に健康診断を受けてください。
健診で血糖値と尿酸が要経過観察になりショックです。原因と対処法を教えてください。 血糖値、尿酸値が高くなるのは、ほとんどが食生活に原因があります。
家系的に数値が高くなりやすい人もいますが、基本的には食事と生活習慣を見直すといいでしょう。
Q 会社で受ける健康診断は、なぜ年齢によって項目が違うのですか?
かかりやすい病気は年齢によって違います。病気を初期の段階で発見するのが健康診断の目的です。発症しやすい年齢毎に健診の項目は異なるのです。
◎ 長引く咳にご注意!咳喘息
風邪をひいた後、咳が止まらないといった状態が続いたらそれは咳喘息かもしれません。咳喘息は、空気の通り道である気管支が狭くなり咳が起こる病気です。温度差・ハウスダスト・タバコ、そしてこの時期は杉やヒノキなどの花粉も原因となります。主にアレルギー体質の方に多いといわれています。咳喘息は、気管支喘息に特徴的な喘鳴(ヒューヒュー、ゼイゼイといった呼吸音)はありません。夜中から明け方にむせるような咳をすることが多く、夜眠れない、体力が消耗すると訴えもあり、生活の質を落としかねません。咳喘息の場合、胸部レントゲンには異常は見られず、採血上アレルギー物質に反応が出ることが多いです。気管支拡張薬や吸入薬に効果が見られます。放置すれば気管支喘息に移行することもあります。
◎ 健康Q&A③
Q 血圧が高いとどうなるのでしょう?
全身の血管に高い圧力がかかり、動脈硬化を起こしやすくなります。大半は自覚症状がないため、軽く考えてしまう方もおられますが、脳梗塞、心筋梗塞、腎不全の原因となります。
Q 足の付け根が傷みます。まだ三十代ですが、痛風でしょうか?
痛風の痛み方は独特のものがあります。調べるには血液中の尿酸値を測る必要があります。本年から尿酸値は特定健診の基本項目に入っていないので、心当たりのある方は医師の診察を受けてください。家系に痛風の方がいる場合は尿酸値が高くなりやすいことがあるので特に注意が必要です。また、痛風による関節痛は治りますが、尿酸値が高くなりやすい傾向は引き続きますので、発作が治まっても、食生活に注意しながら定期的に検査したほうがいいでしょう。
Q 健診で脂肪肝といわれた。自覚症状はないが気をつけることはありますか?
脂肪肝は、肝臓に脂肪が過剰にたまった状態です。多くが肥満を伴うものや多量の飲酒に付随するものですが、他の疾患や薬物、妊娠などが原因で起こることもあります。食生活が原因の場合は、特に脂質や糖質やアルコールなどの摂取を減らすことを心がけながら、なるべく歩くなど、適度な運動を心がけるとよいでしょう。
自覚症状はほとんどないのですが、この状態を悪化させると、肝臓の細胞に障害があらわれますので、定期的に医師の診察を受けることをおすすめします。
◎ 長引く咳で苦しんでいませんか?
風邪をひいてから咳が止まらない、毎年同じ季節に咳が続く、引越しや転職をきっかけに咳が止まらない、など数週間以上も続く咳を訴えて来院する方が増えています。
長引く咳に対し適切な治療をするためには、まず咳の原因を知ることが必要です。
初めに胸部レントゲン写真を撮り、肺がん、肺結核などの重大な病気が隠れていないかを確認します。これらに異常がない場合、発症契機、家庭・職場環境、ペットの飼育などの聴取と採血でのアレルギー検査により診断していきますが、その中で最も多いものが「咳喘息」です。
咳喘息は冷気の吸入や煙草の煙、花粉やハウスダストなどのアレルギー物質が原因で気管支が過敏になり、慢性的に咳が続きます。かぜ薬などはほとんど効果がありません。
この咳喘息の治療には、吸入ステロイド剤と気管支拡張剤を中心とした喘息の治療薬を使用します。吸入ステロイドは使用後にうがいをすることで全身の副作用はほとんどなく安心して使えます。
咳は長引くほど治療にも時間を要します。お困りの方はお早めにご相談下さい。
◎ 健康Q&A②
Q 貧血で薬を飲んでいます。改善されたが、やめると戻ってしまう気がして不安。
A 特に女性は、継続的な出血である生理があり、貧血になりやすい状態であるといえます。通常の食事では鉄が不足し、貧血を招くという方は、食生活の見直しや鉄剤を補うことで改善することがあります。貧血の原因は様々あります。薬を処方されている方は、正常値に入っても服用の継続が必要な場合もあります。かかりつけ医に相談
されて、判断するとよいでしょう。
Q 胆のうポリープがあるが、治療は不要と言われました。気をつけることは?
A 健診や人間ドックに超音波検査が導入され、胆のうポリープが発見されることがあります。
その多くが良性のものですが、経過観察が必要と思われますので、どの程度
の頻度でチェックが必要かを医師に確認するとよいでしょう。
Q 煙草がやめられません。
A 禁煙する為の補助的な治療を受けられる医療機関があるので活用してください。禁煙外来を設けている病院や診療所もあります。健康増進課に問い合わせても知ることができます。しかし使うだけで煙草をやめられる薬はありません。薬は禁煙の為の補助的なもので、『やめようという強い意志』が必要です。ちなみに、煙草はメタボリック症候群の直接の原因ではありませんが、危険因子とされています。
◎ インフルエンザQ&A
Q インフルエンザと風邪の違いを教えてください。
A 通常の風邪では、のどや鼻に症状が現れるのに対し、インフルエンザは突然高熱が出るのが特徴です。さらに倦怠感、筋肉痛、関節痛などの全身症状も強く出ます。
Q インフルエンザはどのように診断するのですか?
A 高熱・全身症状が出ていたり周囲にインフルエンザの方がいたということであればインフルエンザを疑います。現在ではインフルエンザ診断キットがあり、A型B型まで診断がつきます。
Q インフルエンザを発症するとは、いつの時点のことを言いますか?
A 発熱、筋肉痛、関節痛などの症状が現れることを発症といいます。発症するまでを潜伏期といい一般的には1~3日です。潜伏期でも咳やくしゃみがあれば人にうつることがあります。
Q インフルエンザA型にかかりました。B型にもかかる可能性はありますか?
A 可能性はあります。まれに同時にかかる方もいます。
Q インフルエンザを予防するにはどうしたらいいですか?
A 第一にインフルエンザワクチンの接種です。空気が乾燥するとインフルエンザにかかりやすくなりますので、部屋の湿度を50~60パーセントに保ちましょう。マスクを着用し、うがい手洗いを徹底しましょう。
◎ 胃腸カゼについて
A まず症状の現れ方が急性か、慢性かで判断が異なります。暮れから正月にかけては暴飲暴食になりやすく、胃腸に負担をかけがちでそれによる症状のこともあります。しかし、冬場で急性にこのような症状を示す疾患で、頻度の高いものとして、ウィルス性の胃腸炎(胃腸カゼ)も考えられます。症状は胃のムカムカから吐き気、その後に下痢に至ります。同時に発熱や筋肉・関節の痛みを伴うこともあります。胃腸カゼは、治療薬によりかなり症状を軽減させることができます。
一方、慢性の場合は胃潰瘍などの胃腸疾患や肝機能障害なども視野に入れて検査を考えていく必要があることもあります。このように診断によって検査の必要度や治療方法も異なりますので、医師に相談してきちんと診断を受けることが重要です。
◎ 健康Q&A①
Q 最近胃がムカムカして、食事がとれず、下痢もしています。
A このような質問は他にもありましたが、同じものを食べていてもコレステロール値などが増えてしまう人がいます。これは遺伝的なものや体質などが原因と考えられます。また、コレステロール値や中性脂肪が高い人は一般的には太っている人が多いですが、痩せている人もいます。コレステロール値や中性脂肪などの異常は、自覚症状が現れにくいので、定期的に健診を受けることをお勧めします。また、食生活以外でも運動や適度な睡眠など、生活習慣を見直してみるとよいと思います。
Q どうしてもウエストが85センチ以下にならない
A いったん体重やウエストが増えてしまうと下がりにくくなります。特定保健指導を受け、医師の指導のもと、生活習慣を見直してみてください。きっといい方向に向かうはずです。
Q 3か月で14キロも体重が増え、膝が痛い。
A 体重の5~10%の急激な増減は危険です。膝への負担の他にも、体への影響が考えられます。まずは、かかりつけの医師に相談して、アドバイスしてもらうとよいでしょう。
Q 出産を機に高血圧に。治りますか?
A どの程度高いかにもよりますが、血圧を測定しつつ、生活習慣に気をつけていれば、改善されることもあります。治療が必要になる場合も多くあるので、数値が高いようであれば、一度診察を受けてみるとよいでしょう。
Q 最近、よく口が渇きます。何が原因でしょうか?(70代女性)
A 常に口腔内が乾いた状態をドライマウスといいます。この状態になると、口の渇きや不快感に加え、口臭や歯周病、食べ物の飲みこみづらさ、舌がひび割れ痛みを生じたり、味覚が感じられなくなったりと様々な症状を引き起こします。
口が渇く原因には、加齢・緊張・ストレスによる唾液の分泌の不足、水分摂取量の不足、鼻疾患などで口で呼吸をしている、薬の副作用(一部のアレルギーの薬や風邪薬、泌尿器科の薬、睡眠薬など)、唾液腺の病気(腫瘍や炎症)、シェーグレン症候群、糖尿病や腎臓病などがあげられます。また、やわらかいものばかりを食べ、かむ回数が少なくなると口の周りの筋肉が弱まり、唾液の分泌の減少を引き起こすことがあります。シェーグレン症候群というのは、中高年女性に多く、涙腺や唾液腺に障害をもたらす自己免疫疾患です。口腔内乾燥に加えて、眼乾燥(ドライアイ)も主症状で、そのほかに関節の痛みを伴うことがあります。
また、糖尿病や腎臓病で尿の排泄が多くなり、口が渇くといった症状がでることもあります。加齢に伴う唾液の分泌量の低下が最も多いといわれていますが、気になる方は必ずそのほかの病気がないことを確認しましょう。
◎ 咳について
咳とはもともと、気道内分泌(痰など)が気道に侵入した異物を除去するための体の防御反応なのですが、程度を越すと安眠を妨げたり体力を消耗したりします。多くは「かぜ」によるものですが、時に「かぜ」以外の疾患による場合もあるので注意が必要です。咳の原因として日常見られるものは、
(1)感染性…
・かぜ(主にウイルスによる)
・細菌性気管支炎・肺炎
・マイコプラズマ肺炎
・肺結核(まだ時に見られます)
(2)アレルギー性…喘息(典型的な喘息の他に咳だけの喘息があります)
(3)腫瘍性…肺がんなど
その他に、ウイルス感染後咳(「かぜ」等のあと咳だけが続く状態)などがあります。一般に2週間以上咳が続く場合や高熱を伴う場合、咳が強く頻度が多い場合などは、きちんと診断を受けることが重要です。
◎ インフルエンザなどの感染症には標準的予防策を
インフルエンザの予防接種が10月末から始まりました。特に高齢の方、糖尿病など基礎疾患をお持ちの方は、かかりつけ医にご相談のうえ、予防接種を受けておくと安心です。
近年いくつかの国で感染が報告されている新型インフルエンザは、トリからヒトへ感染するといわれており、日本での感染も非常に危惧されています。日本にきた渡り鳥がウイルスを運んでくる恐れがありますし、空港を介して外国からウイルスが運ばれる危険性もあります。万が一、新型インフルエンザに感染した可能性がある方は、普通の病院外来ではなく「発熱外来」を訪ねてください。発熱外来とは、他の患者さんへ感染を広げないために設置される予定でインフルエンザの診察を専門に行う外来です。どこに行けばよいかわからない場合は、保健センターに問い合わせてください。
インフルエンザに限らず、冬は空気が乾燥し、感染症が広まりやすい季節です。うがい、手洗いなどの標準的予防策を忘れずに行い、十分な栄養と睡眠を取るようにしてください。熱があるとき、体の具合が悪いときには、病気を周りに広めないようなるべく人が集まる場所へは行かず、無理をせず学校や会社も休むほうがよいでしょう。
◎ バーデン結節リウマチによる手の変形
変形性手関節症はリウマチの症状と似ているため、「指が変形してきたので関節リウマチでしょうか?」と心配して来院される方が多くいます。変形性手関節症は、加齢に伴う関節の変化や運動障害(関節の曲げ伸ばしが困難)で、50代以降の女性に多い疾患です。人差し指から小指にかけて赤く腫れたり、曲がったり、痛みを伴います。第一関節に起こるものをへバーデン結節といい、第二関節に起こるものをブシャール結節といいます。大半は両方の手に生じ、人差し指が後発部位といわれています。通常は数年で痛みはなくなり、変形も進まなくなるとされていますが、関節の破壊や変形が強いと痛みが残ることもあります。痛み止めやシップ薬、塗り薬での治療となります。加えて安静も必要です。
同じようにリウマチも手の関節の痛みを伴います。多くの場合、右手首が痛んだら左手首もというように左右対称に、また手の指と足の指が同時にいたくなるほど多発的に、肘、肩、首へ炎症が広がっていきます。朝のこわばりも特徴的な症状です。
Q 水分をたくさんとるようになり、糖尿病ではないかと心配です。
A 糖尿病は文字通り尿に糖分が基準値以上含まれる状態です。膵臓から出されるインスリンというホルモンに分泌異常・働きの低下を生じ、血液中の糖分が十分に利用されず血中糖濃度(血糖値)が上昇するために起こります。また、のどが渇く・体重が減る・身体がだるいなどの症状が現れます。
糖尿病を放置すると、糖尿病性網膜症や腎症、末梢神経障害といった合併症が進行します。治療を行わなければ、それぞれ失明、腎不全、壊疽など取り返しのつかない状態に陥ります。しかし、糖尿病は治療法が確立されていて、第1段階…食事・運動療法、第2段階…経口糖尿病薬、第3段階…インスリン注射があり、基本的にはいずれかの方法でコントロールが可能です。一度血液検査を受けると良いでしょう。
◎ 気管支喘息について
9月~10月にかけて、喘息の症状で来院される方が多くなっています。季節の変わり目で気温が不安定であり、かつ9~10月はダニが死滅しハウスダストが最も増える季節だからと考えられます。
気管支喘息は、気道が炎症を起こし狭くなっている状態で、ヒューヒュー・ゼーゼーといった喘息と激しい咳が特徴です。息を吸い込むときより、吐くときに気道が詰まりやすいので、喘鳴は主に息を吐くときに起こります。発作の始まりの時には、痰がらみの咳が多く出ます。
気管支喘息の7割がホコリ・ダニ・カビ・花粉・動物の毛やフケなどのアレルゲンが関与しているといわれています。ほこりを吸った・風邪をひいた・激しい運動を行った・タバコの煙・アルコールなどがきっかけで、発作が起こります。また引越し、就職や転校、結婚などの環境の変化や心理的な緊張・ストレスも原因になるといわれています。子供の頃に喘息だった方でも、就職を機に再発し発作が起こる方もいます。
気管支喘息は、治療が遅れると死にいたる可能性があります。また、症状が軽快しても、長期的な服薬が必要です。
◎ カゼのとき病院へかかる目安
“カゼ”の多くは、特効薬が基本的に(インフルエンザ以外は)ありません。ですから、ひき始めは、体を安静にして抵抗力(免疫力)を高めることが一番の“薬”になるのです。
しかし、次の場合には医療機関を受診するのが良いと考えます。
①発熱、咽頭痛、咳・痰などの症状が強いとき→合併症を引き起こしている可能性があるのと、体力を落とさないため。
②症状が長引いているとき→細菌等による二次感染を起こしている可能性があり、これには抗生物質がよく効くため。
③早期に高熱が出るなどインフルエンザが疑われるとき(冬場)→全身症状が強く、合併症の頻度が高いため。
④高齢者や慢性疾患を持っている方。
また、初期のうちでも漢方が著効を示す場合がありますので、早く治したい方は医師に相談されるのが良いと思います。
◎ 正しい栄養バランスを心がけ健康な食生活を
「生活習慣」というと、皆さんは何を思い浮かべますか?運動・ストレス・喫煙・禁酒なども生活習慣に大きく影響しますが、食欲の秋ということで、今回は食生活の話をしたいと思います。
よく、テレビの健康番組で良いと紹介された食品が、次の日にはスーパーから消えたという話を聞きます。しかし、特定の食品だけを摂取していれば健康になれるというわけではありません。栄養とは一時の流行り廃りに踊らされて取るものではなく、継続的にまんべんなく取ることが大切です。
サプリメントなどを過剰に摂取する方もいるようですが、ご自身で気をつけてバランスのよい食事をとれば、サプリメントに頼らずに必要な栄養をじゅうぶん取ることができます。サプリメントはあくまでも栄養補助食品ですので、普段の食生活を見直し、足りない栄養分をサプリメントで補い、なるべく栄養は食事からとるように心掛けるとよいと思います。
最近は、メタボリック症候群という言葉のために誤解されがちですが、太る=悪いことではありません。太り方にも良い太り方と悪い太り方があり、偏った食生活と極端な運動不足が原因ならば生活習慣を見直す必要があるといえます。また、健康的に適正体重にするためには、単純に摂取カロリーを減らせばよいというものではなく、一日三食を基本にバランスのよい食事を取ることが大事です。
最後に、私の見る限り「痩せなければ」と思っている人ほど適正体重である、もしくは標準より痩せていることが多いようです。不必要かつ無理なダイエットは避け、健康的な食生活を送ってください。
◎ 咳喘息について
秋になると、アレルギー性の咳喘息の症状を訴える方が増えています。春と秋にアレルギー性咳喘息の患者さんが増えるのは、一つにこの時期に花粉の飛散量が増えるからとも言われています。春は杉、ヒノキの花粉が有名ですが、秋に飛散する花粉といえば、雑草の花粉で、ブタクサ、キリンソウ、ヨモギ、イネなどがあります。また秋から冬にかけては、夏に活動したダニが死滅し、死骸となるため、ハウスダストが大量に発生するともいわれています。
アレルギー性咳喘息は、何らかのアレルゲンや風邪をひいたことがきっかけで、主に咳の症状が長く続きます。口と肺を結ぶパイプ役である「気管支」の過敏性が高まり、むせる様な感じで咳が続きます。特に夜間が多く、眠れないという訴えも多いです。
このような方には、喘息で用いる気管支拡張薬や抗アレルギー薬を用いると効果があります。早ければ5日ほど、長いと1カ月以上治療を有する方もいます。生活上の注意点は、室内の掃除をこまめに行い、ダニの住処となりやすい布団を天日で干すよう心がけましょう。
Q 最近、胃のあたりが重苦しく、食欲が落ちています。母が胃がんで亡くなっているので心配です。(57歳・主婦)
A 胃内視鏡検査(胃カメラ)を受けることをおすすめします。胃の症状を呈する疾患として、慢性胃炎や胃・十二指腸潰瘍、胃がんなどさまざまなものがありますが、症状の強さと病気の重さとが必ずしも一致・相関するとは限りません。健康診断や人間ドックで、無症状の胃潰瘍が発見されることがよくありますし、一方胃の痛みが強くて検査をしたら、胃炎だけであったということも多くあります。
また、内視鏡をすすめたのは、近年の技術的進歩で、のみやすく(径が細くなった)かつ正確な診断が可能になった(画像が非常に鮮明になった)からです。
一度専門医に相談し、検査を受けられるのが良いでしょう。
Q1 体重は比較的少ないのに中性脂肪が多く、食事に気を使っているのにコレステロール値が高いと言われます。
Q2 ウエストが85㎝以下になりません。
Q3 血圧が高くて困っています。
Q4 3カ月で14㎏も体重が増え、ヒザの痛みに悩んでいます。
A 中性脂肪や悪玉コレステロールは、甘いものや脂っこいものを摂りすぎると増えてきます。しかし、必ずしも肥満を伴うとは限りません。中性脂肪や悪玉コレステロールを分解する力は、年齢とともに弱くなるからです。
40代の方が若い頃と同じような食事をとると、糖質や脂質が完全に分解されず体内に残り、中性脂肪やコレステロールの値が上がります。こうなると、食事制限だけでは改善しません。厚労省の推奨値にするため、「内服」をおすすめします。ただ、過体重の場合は、食事療法に期待することが可能です。標準体重で中性脂肪値が高い方は、糖尿病の可能性もあります。
ダイエットを試しても体重が減らないということでしょうか。男性ならばメタボリック症候群も心配です。減量のやり方が間違っている可能性があります。「炭水化物抜きダイエット」などを実践する方がいますが、ご飯やパンなどの主食よりむしろ、果物、お菓子、アルコールなどの摂りすぎが太る要因になっている場合があります。食生活を見直し、食べた物をチェックしてみましょう。
まず、1日の塩分摂取量を調べましょう。日本人の場合、家庭料理からも、多くの塩分を摂取しています。外食ではさらに増えます。1日の塩分摂取量が平均2~4gの民族に高血圧の人はいないといわれます。日本人の食事には1日12~15g以上の塩分が含まれることが多く、血圧を下げるには少なくとも10g未満ないし7g未満の制限が必要です。長期の高血圧は血管を固くし、動脈硬化を引き起こします。改善方法は薬による治療が最適です。
ヒザの痛みは、急に太ってしまったことが原因です。腰痛も併発しやすくなり、運動量が減ります。すると、さらに体重が増えてしまい、悪循環になります。体重増加の原因は、単純性肥満だけではなく、甲状腺機能の低下や副腎疾患などの内分泌疾患が考えられ、内科にかかる必要があります。医師と相談のうえ、食事療法・運動療法メューを決め、減量治療に入ることが回復への近道です。
症状の改善と予防のために
Q1~Q4のような方の場合、大切なことは「少しでも早く医療機関にかかること」です。「肥満」「高血圧」と一口に言っても、原因や治療法は一人一人まったく違います。体の状態を調べてもらい、専門の指導を受けてください。
また、いま健康だと感じていても、ある日突然「太ってしまった」「血圧が上がった」と気づき、慌てる方がたくさんいます。症状が進んだあとの治療は時間もかかり、改善も遅くなります。特に自覚症状が無くても、年に一度は健康診断を受けるようにしましょう。簡単に測れる体重や血圧は、自宅で測定する習慣をつくりたいですね。予防には「日々の自己チェック」を欠かさないことが何より大切です。
◎ 予防接種の任意化と副作用
数年前より、医療に関する法律がいくつか改正されました。中でも、予防接種が巷で問題となり、義務であった予防接種が任意化されました。義務ではなくなったことにより、予防接種を受ける人が減り、感染症が流行しやすいという現象が起こっています。確かに、予防接種による健康被害は、百パーセント防ぐことはできませんが、麻疹、日本脳炎、水疱瘡などの感染症は一人一人が予防接種を受けることにより、発生を大幅に減らすことができます。任意化とは「強制ではない」ということであり、「受けなくてもよい」という意味ではありません。同じく法律の改正により、予防接種の相互乗り入れ、つまり現住所とは別の自治体でも予防接種を受けることが可能となりました。感染症の流行を防ぐため予防接種を受けることをを奨励します。
また、最近の治療では、副作用や耐性菌出現などへの心配から、抗生物質を積極的に使用せず、軽い症状の風邪などに関してはなるべく使わないという方針が強まってまいりました。しかし一方で、病原菌による問題も残されています。その病原菌のひとつである溶連菌は皮膚や喉頭炎、時には長期間経過してから心臓や腎臓にまで被害を与えてしまう合併症をもっている病原菌で、抗生物質の投与が最も有効な治療法と考えられています。溶連菌感染の症状は、抗生物質を2~3日飲めば治まりますが、合併症を防ぐために10~14日間飲むことが勧められています。症状がよくなったからと、3日くらいで中止しますと合併症を起こす可能性もあるので、医師の判断のもと内服することが必要です。
Q 30代の女性です。指が腫れて痛みます。若くてもリウマチになりますか?
A 関節リウマチは、老化によって発病する変形性関節症と混同され、高齢者の病気と思われがちです。しかしそのピークは30代から50代の女性に多い病気です。早期発見、早期治療で7割が寛解する(症状がおさまる)といわれていますが、早期発見が非常に難しいとされている病気でもあります。
その理由は、腱鞘炎や関節炎と診断され、痛み止めと湿布で経過観察するケースや、採血上でリウマチ反応がないということでリウマチではないと診断されるケースがあるからです。また高齢者の病気という認識から、若い方はリウマチを疑わないというケースもあります。関節リウマチは指や手首だけでなく、首、肘や肩、膝や足首などにも症状があらわれ、全身のあちこちが痛むという特徴をもっています。痛みは特に朝方に多く、動かしているうちに症状がやわらいでいくという傾向にあります。低温、高湿度、低気圧であるほど症状が顕著になる方もいます。
①朝起きたときに、手足にこわばりがある②左右対称の関節に痛みや腫れがある③数箇所の関節に痛みや腫れがあるといった症状がある場合はすぐに診察を受けましょう。
治療が遅れると、関節の痛みや腫れが進行し、関節が変形することがあります。長引く関節の痛みには一度リウマチ科を受診することをお勧めします。
◎ 熱中症にご注意を
熱中症というのは、高温下で発生する障害の総称で、①脱水による熱疲労、②水分のみ補給して塩分が欠乏することにより起こる熱痙攣、③うつ熱によって体温調節機能が麻痺し、体温の異常上昇をきたす熱射病、の三つをいいます。このうち最も恐いのが熱射病(直射日光下で発生したものを日射病とも呼ぶ)で、高熱(40度以上)とともに突然意識を失うことが多く、脳・心臓・肝臓・腎臓など全身の臓器が障害されるため死亡率が高い状態です。
応急処置としては、①熱疲労:多量の水分を補給する、②熱痙攣:0・1%食塩水を飲ませるなど塩分補給を行う、③熱射病:医療機関への搬送をする、その間もできるだけ早く体を冷却してあげるのが命を救うカギとなります。また、身体条件の悪い方は熱中症を発症しやすいので高温下(直射日光下)で労作を行う際は特に注意が必要です。
◎ 熱中症対策は脱水症状と疲労に注意
だんだんと暑くなってきたので、今月は熱中症の話をしたいと思います。
普段の私たちの体は、汗をかいて体から熱を逃がし、体温調節をしています。その働きが何らかの理由で衰え、体に熱がこもった状態をうつ熱状態といいますが、この状態が長引くと熱中症となります。夏場はもちろん、スポーツをして体が熱くなった際に起こりやすく、最悪の場合は死亡するケースもあります。
特にお年寄りや小さなお子さんの体は体温の調節機能が弱いものですが、若い方でも体調が悪い、または疲労している際は体温のコントロールがうまくできなくなります。体調が悪いと、体への刺激(この場合は熱)が脳にうまく届かず、体温調節などを司る脳の中枢が作用しづらくなるからです。もしくは、脳の中枢が正常に作用したとしても、その命令が体にうまく届かない場合もあります。
熱中症の処置としては、まず体全体を冷やすことです。また、脱水を伴うことが多いので、水分をこまめに補給するようにしてください。汗で体から失われたナトリウムを補うため、ただの水よりは電化水溶液、つまりスポーツドリンクのほうがよいでしょう。暑いときに限らず、スポーツをする際はいきなりハードな運動をせず、自分の体にとって適
度な負荷をかけるよう心がけましょう。
夏は寝苦しいので不眠症になる方も多いようです。しかし、クーラーや扇風機の風を直接体に長時間当てることは危険です。室内温度にこだわらなくとも、窓やドアを開けて風通しをよくするなど、部屋の空気を動かすだけでも体感温度をかなり下げることができます。
◎ 関節リウマチについて
関節リウマチは、体の関節が対称的に2箇所以上が痛む病気です。関節リウマチに関しては、日進月歩で治療薬がどんどん開発されていますが、使い方が非常に難しいとされており、患者の状態を見ながら薬の量を調節していきます。関節リウマチの治療には、抗リウマチ薬、抗炎症薬、抗ステロイド薬があります。そして近年「サイトカイン阻害薬」という新しい治療薬が登場しました。関節リウマチの炎症は「炎症性サイトカイン」という物質が引き起こします。もともとは、体内に侵入してきた細菌やウイルスを攻撃するための武器ですが、関節リウマチではその武器が自分の関節の滑膜に向けられます。そこで「サイトカイン阻害薬」では炎症性サイトカインだけを狙って、その働きを抑えます。薬を使用しない場合に比べて、関節の破壊が50%から90%近く抑えられるというデータもあります。しかしながら、すべての患者に用いるというわけではありません。今飲んでいる関節リウマチ薬で効果が得られない方が対象で、肺が悪い方では使えません。関節リウマチの最新治療についてお問い合わせください。
Q 最近胃・腸の調子が悪く食欲がありません。単なる夏バテでしょうか。(47歳 会社員)
A 夏は胃・腸にとって過酷な季節です。確かに、いわゆる“夏バテ”で胃腸症状が出ることも多々ある事実です。しかし、もともと胃潰瘍など慢性の胃腸疾患が基礎にあって症状が出ていることもあるのです。ですから①いつもと症状が異なる。②2週間以上症状が続いている。など気になる症状があれば、きちんと診断を受けることが重要です。また、現在では、以前より話題になっている胃に住む細菌=ピロリ菌に対する治療が保険で行えるようになりました。胃潰瘍などをくり返し起こしている方は、この菌を除菌(薬で菌をやっつける)すると再発しなくなると報告されています。このような方も、一度専門医に相談されると良いと思います。
◎ 夏にも起こる感染症 うがい手洗いを忘れずに
感染症といえば冬を連想しがちですが、夏に流行する感染症もあります。今年は特に百日咳が流行し、話題となっています。
感染症は、手などから感染する接触感染、咳や痰の飛沫から感染する飛沫感染、同じ空間にいるだけで感染する空気感染の三種類があります。しかし、どのタイプであっても、標準的予防策さえ取っていれば感染のチャンスを減らすことができます。感染経路別の予防策もありますが、病気に感染している人が身近にいる場合に必要とされるものです。標準的予防策とは、簡単に言えば手洗いとうがいのことです。夏風邪で来院される方に尋ねたところ、普段からうがいや手洗いをなさっていない方がほとんどのようです。夏だからと油断せず、外出後にはうがいと手洗いをする習慣を続けてください。手洗いは、一般家庭では水と石鹸のみで十分です(これを私たちは「日常手洗い」と呼んでいます)。指先や指の付け根、親指、手首は洗い残しやすいので、特に念入りに行ってください。うがいは、市販のうがい薬のほかに塩水やお茶を使ってもよいでしょう。もちろん、回数さえこなしていれば真水でも構いません。
鶏から人へ感染する高病原性鳥インフルエンザが人から人に感染するように変化する新型インフルエンザは、日本ではまだ認められていませんが、日本国内で感染者が確認された場合、新しく「発熱外来」という窓口が設立される予定です。将来、急な高熱などを発症し新型インフルエンザに感染した疑いをもたれた場合は、他の方への感染を防ぐためにも、通常の外来ではなく発熱外来に行かれるようお願いします。
Q 職場の健康診断で尿酸値が高いといわれました。今後の治療法を教えて下さい。
A 痛風は、中高年の男性に多いといわれています。痛風発作といわれる関節部の炎症は全身に発症しますが、多くは足の親指の付け根の関節部に発症します。発作はある日突然起こることが多く、患部は赤く腫れて激痛を伴います。短い人で2~3日、長くて10日ほど続きます。この発作を繰り返し、症状が進行すると、腎臓の働きが低下し、尿路に結石が出来やすくなります。一般的に尿酸値が7・0mg/dlを超えている状態だけでは高尿酸血症と診断され、発作が起きたり腎機能障害が起きた場合は痛風と診断されます。
最近の医学では、高尿酸血症であっても痛風発作を一度もきたさず、腎不全などもない場合、必ずしも治療の必要がない場合も多いとされています。尿酸値9mg/dl以上の高尿酸血症の場合は発作がなくとも治療を始めます。
しかし痛風と診断されたら生涯にわたって治療が必要となります。痛風発作時は、痛みや腫れを抑える治療を行い、発作が治まれば、痛風の根本的治療が始まります。
Q 数年来高血圧の主人が、「血圧の薬は、飲み続けなければならないからいやだ」と言います。大丈夫でしょうか。
A 確かに高血圧の治療は、血圧の高い状態をコントロールするのが主目的であるため、薬を続ける必要があるのは事実です。また、食生活を改善したり適度の運動を行ったりして、高血圧の状況が変化しない限りは、服薬を中止すれば元の高い血圧に戻ってしまいます。ですから、服薬を続けるのが基本となります。服薬治療には当然、メリット(脳卒中などの危険率を減らす)とデメリット(副反応、わずらわしさなど)があるのですが、医学的にメリットの方がはるかに大きいため医師は薬をすすめるのです。今は薬も研究が進み、安全性が高く、服薬回数も1日1回で効果のあるものが主流になっています。一度医師とよく相談し、説明してもらうのが良いでしょう。
◎ 長引く咳で苦しんでいませんか?
風邪をひいてから咳が止まらない、毎年同じ季節に咳が続く、引越しや転職をきっかけに咳が止まらない、など数週間以上も続く咳を訴えて来院する方が増えています。
長引く咳に対し適切な治療をするためには、まず咳の原因を知ることが必要です。
初めに胸部レントゲン写真を撮り、肺がん、肺結核などの重大な病気が隠れていないかを確認します。これらに異常がない場合、発症契機、家庭・職場環境、ペットの飼育などの聴取と採血でのアレルギー検査により診断していきますが、その中で最も多いものが「咳喘息」です。
咳喘息は冷気の吸入や煙草の煙、花粉やハウスダストなどのアレルギー物質が原因で気管支が過敏になり、慢性的に咳が続きます。かぜ薬などはほとんど効果がありません。この咳喘息の治療には、吸入ステロイド剤と気管支拡張剤を中心とした喘息の治療薬を使用します。吸入ステロイドは使用後にうがいをすることで全身の副作用はほとんどなく安心して使えます。
咳は長引くほど治療にも時間を要します。お困りの方はお早めにご相談下さい。
◎ CKD(慢性腎臓病)の進行抑制には健康診断と生活習慣の見直しを
CKD(慢性腎臓病)という言葉をご存知でしょうか?腎臓病の中で、長い年月をかけてゆっくりと進行するもので、三ヵ月以上に渡って尿に蛋白などの異常が見られる、もしくは腎臓の機能が基準値に対し低下している方などが該当します。ご自身で気づいていない方を含め、日本には全部で二千万人以上の数の患者様がいるといわれています。最近になって、このCKDが脳卒中や心臓病を引き起こす大きな原因であることが判明し、注目を浴びています。
残念ながら、これまでは腎臓病はかなり進行してからでないと大きな自覚症状がなく、早期に対策がとられることは難しいことでした。しかし、早めに発見し、治療を開始すれば回復する可能性のあることがわかってきました。逆に言えば、一定の進行度を超えれば治療は難しくなり、病気の進行速度も早くなってしまうのです。そのようになると透析などの治療が必要となります。
腎臓病の初期には自覚症状はほとんどなく、ご自身で気づいたり見つけたりすることはほぼ不可能です。一年に一回でいいので、健康診断(尿検査、血液検査)を受けてCKDの早期発見に努めてください。そして、蛋白尿、血尿、極端な高血圧が見られたらすぐにかかりつけの先生にご相談ください。
病気にかかる原因としては、遺伝によるものもありますが、生活習慣が原因のことが多いと考えられています。中でも糖尿病から発病する人が最も多いといわれています。治療には薬のほか、食事や運動療法など生活習慣の改善が主となります。CKDを防ぐためにも、普段からバランスの取れた食事と適度な運動を心がけてください。
Q 咳が続きますが、気管支喘息でしょうか?
A 4月号で掲載した、咳喘息以外に長引く咳の原因に気管支喘息があります。気管支喘息は、気道が炎症を起こし狭くなっている状態で、ヒューヒュー・ゼーゼーといった喘鳴と激しい咳が特徴です。7割がホコリ・ダニ・カビ・花粉などのアレルゲンが関与しているといわれています。ホコリを吸った・風邪を引いた・激しい運動を行った・タバコの煙などが発作のきっかけとなります。また引越し、就職などの環境の変化や季節の変わり目、天候の悪化も原因になります。特に梅雨時期が多いといわれています。
長引く咳症状には、危険な病気が潜んでいることもあります。喘息以外で、咳が長引く場合、肺がん、結核、肺炎、肺気腫、慢性気管支炎、咳喘息なども考えられます。
気管支喘息は、発作が起こると死にいたる病気です。症状が軽快しても、長期的な服薬が必要です。
Q 高血圧の薬を飲み始めたのですが、血圧が下がりません。先生は薬を変えると言われるのですが、強い薬なのではないかと心配です。
A 高血圧の薬(降圧薬)は長期間服用することが多いため、副反応の少ない安全な薬がほとんどです。現在降圧薬は作用機序の違う5系統の薬があり、さらに同じ系統でも作用の強さや持続時間の異なる薬がたくさんあります。ですから医師の側からすると、年齢や性別、ほかに合併する病気などを考慮してそれぞれの方に合った薬を処方しようと考えます。また、最初は少ない量、あるいは作用の弱めの薬から開始することが多いので、1回で薬が合わないからといって悲観することはありません。特殊な場合を除いては、薬の系統や量の調節で、血圧をコントロールすることは可能なので、主治医の先生と相談しながら合う薬を見つけることが大切です。
◎ ストレス対策には普段から周囲とのコミュニケーションを
四月から環境が変わり、新しい生活にストレスを感じている方も多いのではないでしょうか?ストレス=悪いものと思われがちですが、実はある程度のストレスは必要なのです。しかし、過度なストレスは体調やメンタルヘルスに異常をきたし、生活や仕事に悪影響を及ぼす場合もあります。
脳が大きなストレスを感じると、自律神経、つまり交感神経と副交感神経のバランスが崩れてしまいます。よくストレスで胃を痛めると言われますが、胃液の分泌をつかさどる自律神経がダメージを受ければ、胃の中の酸バランスが崩れ胃を痛めることもありえます。他にも不眠症、不定愁訴、体ののぼせなど内科的な症状が複数重なると、体調を大きく崩したり、抑うつ状態になります。小さな症状でも、回数が増えたり症状が重くなると危険な状態になるので、早めに医師に相談してください。メンタルヘルス科の門をくぐるのは敷居が高いという方は、まずは内科などかかりつけの科で相談してもよいでしょう。
仕事のストレスによる障害を防ぐには、普段から同僚とのコミュニケーションを取っておくことです。困ったことや心配事をいつでも話せ、味方になってくれる方を身近に作りましょう。心身に異常が起こった場合、自分自身より先に気づいてもらえるかもしれないという利点もあります。職場以外にも家族や友達など、とにかく周囲から孤立せず、人との交流を持ちましょう。また、気分転換に趣味を持つことも大切です。
新生活を迎えた方は、不安も大きいでしょうが、上手にストレスとつきあいましょう。
◎ 長引く咳について
長引く咳を訴えて、来院する方が増えています。咳のために夜眠れない、体力が消耗するなどの訴えもあり、生活の質を落としかねません。このような症状で来院した場合、肺がんや肺結核、肺炎などの病気がないことをレントゲンで確認します。これらを除外した後の長引く咳で最も多い原因が「咳喘息」です。その他には、胃食道逆流症、喫煙などによる慢性気管支炎、感染後咳嗽(がいそう)、一部の降圧薬による副作用でも咳が続くことがあります。感染後咳嗽とは、風邪を引いたことがきっかけで、咳症状のみが長引いている状態で、3~8週間続く場合は咳喘息に移行した可能性が高いといわれています。
咳喘息は咳のみを症状とし、夜間に多く季節性があります。何らかのアレルゲンが関連し、気道が過敏になり、炎症を起こし狭くなっています。
治療薬には、吸入薬、飲み薬、貼付薬などがあります。症状が改善した場合でも医師の指示通りに服薬を行いましょう。
Q 主人の健康診断に「糖尿病」と出ていてびっくりしました。本人は、大丈夫だというのですが…(52歳 主婦)
A 糖尿病や高血圧、高脂血症といった生活習慣病(成人病)は、初期のうちは自覚症状がないのが特徴です。しかし、合併症はその間も確実に進行していきますので放置するのは禁物です。
合併症には、糖尿病性網膜症や腎症、末梢神経障害といった怖い病気があり、治療を行わなければそれぞれ、失明、腎不全、壊疽等、とり返しのつかない状態に陥ります。その他にも、心筋梗塞や脳卒中の可能性を上げるなどデメリットが多いのです。しかし、きちんと治療を行い血糖がコントロールされていれば合併症は起こらないのです。
相談者の場合も早めに内科を受診して、適切な指導や治療を受けられるのが良いと思います。