Q うちの子は言葉が遅い?
A 乳幼児検診の際、お母さん方はいろんな心配事を我々小児科医に相談してきます。
その中でもしばしば質問があるもののうちの一つとして、「うちの子は言葉が遅いのでは?」という心配事があります。しかし、子どもの言葉の発達が遅いのではとお母さんが心配する時は、他の子どもたちに比較しての場合が多いので、まずは客観的に本当にその子が言葉の発達が遅いのかどうかを知ることが第一に必要になってきます。
言葉の発達には個人差が大きく、1歳前にかなりの単語が出ている子もいれば、3歳になってもほとんどしゃべらない子もいます。正常と異常の境界を定めるのが難しい場合もしばしばあるのです。
発語の面についての目安は、2歳で意味のある単語、3歳で2語文が出ていなければ、とりあえず言葉が遅れているといえます。発音の発達も個人差が大きく、サ行、ザ行、ラ行、ジャ行などは4~5歳になっても発音できない子は多いのです。
言葉の本当に遅れている子の中では難聴がないかどうかをまず確かめることが必要です。難聴児は早期に発見し、必要に応じて補聴器を装用し、早期から教育を開
始することによって言葉と知能の発達を促さなくては手遅れになってしまうからです。
言葉の本当に遅れている子で、難聴のほかに自閉症や精神発達遅延など、専門医の管理や治療の必要な基礎的な疾患のない子の場合は、家庭内の日常生活での接し方が重要な解決の糸口となります。すなわち、子どもに話しかける機会や量を多くし、できるだけ刺激を多くする、言葉を言った時にはほめてあげる、言葉によるコミュニケーションがきらいにならないようにするなど、言葉の遅れている子どもにとっての心地良い環境を整えてあげることが大切です。
(まえだ小児科・前田正人院長/行徳新聞20081121号)